Vol.117 成熟してもなお エキサイティングであるために 加藤幹也

アクト・ツー製品群

株式会社アクト・ツーの代表と務めております加藤と申します。1996年からMac用のソフトウェアの販売に携わってきました。それは今年でちょうど10年になります。私が語るまでもなく、Macのこの10年の変遷は、激動に満ちた、とてもエキサイティングなものでした。ひとりのMacユーザとして、驚きや、夢や、はたまたストレスも、Macとともにある時代でした。

インターネットが一般市場に登場して10年経ち、パーソナルコンピュータのパワーも進化し、「もうこんなところじゃないの」という意見も聞かれます。

すると、この先の展開はどのようなものになるのでしょう。

例えば自動車産業。コンピュータ産業よりもはるかに歴史は深く、成熟もしています。しかし、成熟していながらもいつまでも輝きを失わないのはなぜでしょう。モーターショーやオートサロン等のイベントは依然として活況で、多くの人々が関心を寄せています。それは、自動車が単に運搬器具という実用面だけでなく、趣味性の強い「モノ」としての側面を失わずにいるからではないでしょうか。好きな人は投資を惜しみません。

ひたすら安価で耐久性の高さを優先した営業車がある一方で、好みやポリシーや背景にある歴史までもが語られる車がある。。。

パーソナルコンピュータも、同じように考えることができるかもしれません。単純に「計算機」「ネット端末」と考えてしまえば、あとはコストダウンだけの世界です。そしてその兆候は最初からありました。むしろ、強烈な個性を持ったMacは異色でした。

実際のところ、私自身、安いハードに Linux を乗せた単純なネット端末も使っています。それはコピー機と同じような感覚です。しかし、一方で、Macだけは。。。新しいMacが出れば、興味が沸き、できることならすぐ注文したい、と思う自分がいます。そういう所有したい欲のようなものを、Macはいまだにそそります。

そして、それこそがMacの最大の強みでしょう。

それを失わない限り、Macはさらに歴史を積み重ねていくのだと思います。自動車が四輪にハンドルに屋根というスタイルが定着してもなお衰退することなく活況であるように。

かわいくて、クール。しかも高性能。最先端。そうした知的な楽しみが一人でも多くの人に広がればいいなあ、と、ひとりのMacファンとして願っています。

株式会社アクト・ツー
加藤幹也

 

株式会社アクト・ツーの加藤社長です。
株式会社アクト・ツーは、Mac OSの定番のStuffItを初め、TechTool Pro、OmniOutlinerなど、マックユーザーならば、購入時に必ず入っているソフトなど、お世話になっている人も多いと思います。
そして、もちろん、このMacTreeの古くからのスポンサー様でもあります。 先日も、AUGM大阪にも、新しいインターネットセキュリティバリアをもって駆けつけてくれました。

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