Vol.110 自作 Apple II 山田 浩大

Apple II

■ Apple IIを自作する
私が、大学時代のアルバイト先で販売していた Apple II、マイ
ミクの何人かの方々と同じ時を共有していた、パーソナルコンピュータ
の古き良き時代の話である。

同級生の友人に誘われ、秋葉原のパーツショップでバイトすることに
なった。確か、1979年2月である。コンピュータの自作
は、高校時代から計画をしていたが、何せ資金難でICを購入でき
なかった。

1979年10月あたりだったろうか。IC約100個で構成
される Apple IIを自作する話をバイト連中としていた。「誰が
一番、早く作れるか?」皆で競争する事になった。まずは、IC購
入資金だ。当時のApple IIの価格は 29万8千円だっ
たが、IC代なら毎月5万5千円のバイト代を
2ヶ月分投入すれば何とか作れる。

着手は確か11月中旬だった。万能基板2枚に各50個の
ICを配置してハンダ付けしていった。1個のICのピン数が
16ピンとすると100個で 1600ピン、両端を配線するので
3000を超える回数のハンダ付けが必要となる。当時の Apple II
バイブルである「赤本」の回路図を大学ノートに写し取り、配線したら
極細黒マジックで塗っていく。気が遠くなりそうな作業を一ヶ月強続け
た。

当時の「赤本」には印刷ミスがあって、その通りに作っても動かない。
回路図を読んで、2-3のミスを修正しないといけないのだ。単純
作業の繰り返しだけでは絶対に動かない。このハードルを越えるため
に、ハードウェアの知識が不可欠だ。

一通りの作業を終え電源投入の瞬間を迎える。「動いてくれ!」電源を
投入する。画面は表示されるが、何も反応がない。「失敗か?」配線ミ
スがあったようだ。いろいろチェックする。「ミスを見つけた。何と
RASと CASが反対だ:)!」すぐに配線を変更して、再度電源投
入する。「ピッ」自作 Apple IIの産声が聞こえた!1979年
12月末に、私がトップで自作したゴールの瞬間だ。

■ 周辺機器を自作する

Apple II用5インチフロッピードライブ Disk II (143KB)
は、当時1台19万8千円で販売していた。「高い。高
すぎる!」仕方ないので、自作する事にした。ここで、また高いハード
ルを越えなければならなかった。256バイトのフューズ
ROM2つを用意しなければならなかった。

フューズROMはICショップだから入手できるが、ライター
がない。仕方ないので Apple IIを使ってライターを自作する事
になった。データは友人からカセットでもらい、ライターに流し込む。
LS323が入手できなかったので、LS299で代用した。当然、回路図
は変わった。

最終期は、ハードディスクだ。さすがに個人用としては高かったので、
バイト先のデモ用に作った。たった10MBの5インチフルハ
イトハードディスクを評価用で入手し、インターフェースとソフトを自
作した。

Apple Pascalのファイルシステムと連結、ゲーム159本をハード
ディスクにスナップショット(NMIでインターラプトさせ、メモ
リイメージをHDにコピー)しておき、10秒毎に次から次へと
ゲームのデモをリプレイさせる。デモ中に呆然と立ちすくむお客さん。
「一体どうやっているのですか?」皆不思議そうな顔をしていた:)

お客さんの一人が日経パソコンの記者の方だったようで、この話を
1983年12月26日号のショップレポートに載せてくれた。題
名は「年期」。私の雑誌でのデビュー記事となった。(詳細文は
mixiを参照)

結局、大学時代は1つもアップル製品を買わずに勉強した。のち
に、私がニフティのFMACPRO:マッキントッシュプログラミング
フォーラムシスオペとしてアップルに恩返しをするきっかけになった:)

hiroo / 山田 浩大 / ASL

P.S. 上記文章は、私のmixi日記からの抜粋です。
ご興味のある方は、以下のウェブページをご覧下さい。
(mixiのアカウントが必要です)

アップルコレクター「Sckop」さんのご紹介
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=7005429

タイムカプセル:自作Apple IIシステム
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=12314491

フォトアルバム:自作Apple II
http://mixi.jp/view_album.pl?id=25654

Active Open Communications
山田 浩大
学生時代にApple IIを万能基板で自作
ASL Freeware for Macintosh作者
元NIFTY-Serve FMACPRO Sysop (会員25万人/12年) の山田浩大です。
http://www.activeopen.co.jp/ – アクティヴオープン
http://mixi.jp/show_friend.pl?id=97952 – mixi ASLページ

 
元NIFTY-Serve FMACPRO Sysop で。そのNIFTYの時代には、マックユーザーのすべてがお世話になったといっても過言ではない、ASLFontの作者の山田さん。いつもmixiでお世話になっております。

Leave a comment

Your email address will not be published.


*