Vol.48 我が戦友~Power Book 3400c~ 脇浜 紀子

Power Book 3400c

「今度は絶対ノート!」と、マイ・ファースト・マックのPower Mac 6100/60の後継として購入したのがPower Book 3400cだ。発売されたばかりでもろもろあわせて40 万円以上払ったと思う。宝飾品やブランド物などに全く興味がなく、「モノ」には高いお金は出さない主義の私の人生の中では、車の次に高額な買い物だった。2400ではなく3400を選んだのは、フロッピードライブとCD-Rドライブのドックをホットプラグで付け替えられるという機能に惹かれたから。当時最高レベルのスペックといい、重さといい、それはもう「ノート」と呼ぶのがはばかられる重厚なマシーン。それでいて、Etherとモジュラーを分岐する短いケーブルが付属する細やかさがかわいかった。インターネットは社内LANのEtherネットにつなぎ、メールはダイヤルアップで、と使い分けていた私には、作業環境を変えるだけでジャックの付け替えがいらないのは快適だったのだ。
当時、ホームページの作成を始めたばかりだった私は、PhotoshopだのPageMillだのをこいつで動かした。「力任せ」の作業にも黙って応えてくれる頼もしいやつ。「ズームイン!!朝!」の原稿もこいつと向き合って練り直していた。液晶の下の六色林檎マークを見ていると、不思議といろんな言葉や斬新な構成が浮かんでくる。ただ、一度だけ、「ロジックボード交換」の裏切りにあったことがある。大事な大事な中継の原稿(和歌山の毒入りカレー事件だったはず)がぶっ飛んでしまった・・・。詳細は、http://www.ytv.co.jp/dive/dive1102.htm をご覧いただきたい。
1999年8月。そんな愛機とともにアメリカ留学へと旅立った。背中のバックパックに3400を、ピギーバッグにはOKIのレーザプリンタMICROLINE 8wをひきずって。アメリカの大学院の修士課程を1年で卒業してくる、という私の無謀な闘いのはじまりだった。自分で言うのもなんだが、あの1年は本当に鬼神のごとく勉強した。ただひたすらアパートと教室と図書館の往復。そしてアパートの部屋では、起きている時間の9 割は3400に向かっていたと思う。次から次に出される課題をこなすため、ネットでリサーチし、レポートを書く。これの繰り返し。授業は夜だったので、帰宅するのが夜10時過ぎ。軽く食事をしてから、深夜の「行」がはじまる。3400のキーボードの上に手をのせたまま私自身がフリーズする・・・・。1時間が過ぎてもまだ単語が4つしか書けていない。見渡せば床の上はプリントアウトした資料の海。そうしていつしか窓の外、白々と夜が明けてくると、ようやく3400をスリープさせ、自分もベッドへと倒れ込むのだった・・・。
そんなウルトラヘビーユーズの1年で、キーボードカバーを4枚取り替えた。あまりに長時間手を置いているので、体温でカバーがボヨボヨになってしまうのだ。当然、アメリカには3400用のキーボードカバーなんて気の利いたものはないから、日本からわざわざ取り寄せなければならなかった。でも、3400自体は一度も不調になることなく、血のにじむ勉学の日々を支えてくれた。50点満点の49点をもらった最後の修士論文を書き上げるまで最高のパートナーとして共に戦ってくれた。まさに苦労を共にした戦友・・・。
凱旋帰国してからも、本の執筆にまたつきあってくれていたが、今年になってデスクトップのG4を購入し、3400は自宅で平穏な日々を送っている。たまにメールチェックしたりするときは、「遅いな~」なんて毒づいたりしてしまうが、絶対に手放そうとは思わない。こんなに愛するマシンは今後もきっと現れることはないだろう。嗚呼、いとしや、我が戦友、Power Book 3400c!!

(脇浜 紀子)

 

今回は、読売テレビの脇浜アナウンサーです。ここで紹介するまでもなく、読売テレビ内にマック旋風を更かせている、電脳アナウンサー。西にマックなイベントがあれば、手弁当で応援に駆け付け、東にEXPOがあれば、思いっきり楽しむためにあらゆる手を尽くす。そう、彼女はやっぱりマックな人。。。

(MacTreeProject)

脇浜 紀子
わきはま のりこ

読売テレビ・アナウンサー
神戸大学法学部卒
1990年読売テレビ入社
1992年より7年間「ズームイン!!朝!」の全国ネットキャスター。
1999年9月より南カリフォルニア大学アネンバーグスクールに留学。
1年でコミュニケーションマネージメントの修士号取得。
現在、関西ローカル「あさイチ!」のニュース解説など担当。
Dive into the neT 21

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