Vol.39 Apple II j-plusを70万円のローンで Apple Room

LaserWriter NTX

「Apple Roomの記事が読めるのは、アップルルームだけ」
が今年のキャッチフレーズのはずだったんですが、どうして私はここに登場している
んでしょうか?(笑)。

Mac Treeをごらんのみなさま、Macとにゃんことお笑いをこよなく愛するApple Room
です(^^)。それはともかく、アップルって、私にとっては1つの世界観。決して単
なるパソコン会社ではなく、言ってみれば何か人生の目標となるものです。いい意味
でも悪い意味でも。

初めて手に取ったコンピュータらしきものは、SHARP PC-1200。中学2年の頃で、128
バイトのマクロが組めるプログラム電卓。ゲームプログラムを128バイトに収めるた
めに、授業中にアルゴリズムの勉強を極めました(笑)。しばらくして、TK-80をク
ラブで組み立てたりしながら、ふと日本橋(大阪の秋葉原)を彷徨うと、そこには燦
然と輝くApple IIが登場していたのです。

驚異的になめらかに動くチョップリフターに目が眩み、怪しげな日本語訳のマニュア
ルしかないWizardryで、ハリー=ポッターのように呪文を叫びながら、そのあまりに
も奥深い未知の世界に魅了されていったのです。ちょうどテレビドラマよりもラジオ
ドラマのほうが想像力を刺激するように。

Apple IIは、高校生には決して届かない値段でしたが、その当時の日本橋は、高校生
の客にも椅子を提供し、いつまでも遊ぶことを許していたのでした。もちろん、いつ
かは、Apple IIを買う!それが私の人生の目標となったことは言うまでもありません
(笑)。そして、大学に合格し、念願のApple II j-plusを70万円のローンで手に入
れ、念願の借金地獄が始まったのです(笑)。しかし・・・

いかん!このままでは生活費が足りなくなる!

そう思った私は、在学中にソフトハウスを創ってしまったのです(爆)。借金を返し
たい、いやいやAppleと何らかの形で仕事をしたいという思いが、人生を決定してし
まったのです。周りからエリート街道を突き進むと思われていたにもかかわらず(そ
のような事実はない)、私はAppleによって、道を踏み外してしまったのです(^^)。

出資者を集め、最初はやむなくPC-9801で仕事をしながら、遂に200万以上の経費で購
入したのが、英語OSしかないMacintosh IIと英語版LaserWriter NTXでした。

おお!これが次世代のパソコンか!一人感激する私に、ソフトハウスの仲間は「これ、
何の仕事に使うの?」と、つまらない質問を投げかけます!

「なに?!貴様らは、この素晴らしさがわからないのか!このLaser Writer NTX
の300dpiの英語フォントの美しさと言ったらどうだ!」

そう激昂する私に、「日本語はどうするんですか?」と、また愚にもつかない質問を
する仲間たち。

「おお、なんということだ!このカラーの美しさが判らないとは!その前には、日本
語などどうでもいい問題なのが、どうして理解できないのか?それでもソフトハウス
の人間か!」

そう激怒する私に、「でも、このプリンタ、モノクロなんですけど」と逆らう仲間た
ち。

「おお、なんということだ!いいか、このMacintosh IIは、会社の方針に逆らって秘
密裏に、20代の何の肩書きもない若者が、勝手に創ったものなのだぞ。こんな開発手
法が、Apple以外の他の会社にできるか?その反骨精神こそが、ソフトハウスには必
要なのだ!」

そんなことを言いながら、1年ぐらいは付属の英語ドキュメントをたまに印刷し、フォ
ントの美しさにほれぼれするだけでしたが(爆)。

まあ、その後漢字Talkが登場し、LaserWriter NTXも、今では考えられない基盤交換
でLaserWriter NTX-Jとなり(50万近くかかったんですが(笑))、Page Makerとと
もにマニュアル作成に使われるようになって、数年がかりで仲間も認めるようになり
ました(笑)。思えば、あのMacがよくもここまで成長してきたよなあ。QuickTimeの
衝撃、Knowledge Navigatorコンセプト。これまでも、そしてこれからも、Appleは私
にとって、常にわくわくする存在です。業績が悪化したときでさえ、株主でもないの
に、「いや来年はだ大丈夫」だの熱く語り合ったり、品質やサポートが悪いといって
悲しみながら、その一方で、「まあ、Appleだからね、ふふん」などと、にやにやで
きる会社が、阪神球団以外いったい世界のどこにあるでしょうか?(爆)。善きも悪
きも、すべてを楽しめる余裕こそが、このせちがらい世の中では必要なのですよ。そ
う!Appleは、人類のための試金石なのです(笑)。

Mac OS Xのソフトが足りない、Windowsよりも周辺機器が少ないなどと、嘆いてい
るMacユーザーのみなさま。そんなみなさまは、贅沢です(爆)。数ではなく、本質
こそ重要なのです。というわけで(?)、アップルルームでは現在「Mac未対応サー
ドパーティ召還キャンペーン」を実施しておりますので、是非ご協力いただけますよ
うお願い申し上げます(^^)。

で、今に至っても、借金が返済完了にならないのは、いったいどうしたわけか?(超
激爆)。

(Apple Room)

 

Apple Roomさんとはアップルルームを始められてすぐの春、大阪のiweekでお会いしました。その後、つづくはつづく、、、がんばってますねぇ。。 アップルルーム形式の鋭いつっこみが楽しいですよ。

(MacTreeProject)

Apple Room

20年来のAppleエヴァンジェリスト。他人に購入させたMacは100台近くにのぼるはず だが、仕事上ではなぜかWindowsのトラブルシューティングが多いという謎に満ちた 半生を送る。Galileoプロジェクト(Newton日本語版)では開発に近いところにいた が、決してApple社員ではない。ええ、違いますとも(泣)。
アップルルーム

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