Vol.31 Gの憂鬱 菅野 弘達

PowerBook 550C

不惑を過ぎ、その半ばにも達しようという歳になると、出張の折のカバンの
重み(G)が肩に堪える。
多くのマックユーザーのみなさん同様に、私も数多くのマックを所有するも、
その機動性の良さと、限られたデスクスペースの有効活用ということで、
最初に購入したマックもパワーブックでしたし、常にビジネスシーンでは、
パワーブックのお世話になって来ました。

私のパワーブック遍歴を、その重量で順を追って紹介させていただくと、3.1kg
→ 2.2kg → 1.9kg → 3.1kg → 3.0kg (重量はアップル社のカタログ値を参
照)。
この重量のみで、その機種を判別できる方も多いと思いますが、いかがでしょうか?
それでは、パワーブックの重量に関する質問を1つ。
1.25kg この重量は、はたして何でしょうか?
答えは、最後のお楽しみということで、バックグランドで考えながら、文章を読み
進めていただければと思います。

多くのパワーブックユーザーは、B5サイズの小型、軽量のパワーブックを待ち焦が
れているのに、アップル社は、なかなかその応えに応じてくれません。
その開発コードネームどおりに、彗星のように現れた、2400Cでさえも、僅かに2Kgを
切る1.98Kg (IBMの開発関係者の方、ご苦労さまでした)。
新型のiBookが、こともあろうに2.2Kgと先祖返りしたこともあって、今だ2400Cの熱
狂的
ファンがいるのも頷けます。

私はと言えば、最近は、出張という特殊事情に限っては、1.7KgのVAIOを持参し、
馴れないWindowsと悪戦苦闘し、2~3日の短期出張には、たった98gのiMODEのみ
で済ませてしまう。 まったく、マックファンの風上にも置けない体たらくでありま
す。
あと何年か後に、地球周回軌道上の宇宙ステーションに出張を命ぜられたら、
現時点では20$/gする打ち上げコストを考えると、パワーブックは間違えなく、
NASAの
公認は取れないでしょう!  Gの憂鬱はまだまだ続きそうです。

さて、1.25Kgの答えは、理想のパワーブックの重量と答えたいところですが、パワー
ブックの元祖、Portableのバッテリーのみの重量でした。ちなみに本体は7.2Kg、
先人の苦労が偲ばれます。 ついでに私のパワーブック遍歴は、180 → 280C →
280
→ 550C → 1400Cです。 一番愛しいパワーブックは、女性の好み同様、少し豊満だ
が美形の550Cです。 G3パワーブックは大柄過ぎ、G4パワーブックはチタニウムを
身にまとい冷たい印象を受け、未だに、現実もパワーブックも、新しい恋人には巡り
会っていません。

(菅野 弘達)

 

菅野さんといえば、長年MOSAの事務局をされていたのでご存じの方も多いのではないでしょうか?大きな体に、いつも笑顔でMOSAの様々な催しを仕切っておられました。また、どこかのパーティでお会いしましょう。

(MacTreeProject)

菅野 弘達
Hiromichi Kanno

設立から7年間務めたMOSA(Macintosh OS Software Association)の事務局代表を本年引退。 この間、 多くのMac関係者と貴重の人間関係を築くことが 出来、人生最大の財産になったと思う。 これからも こよなく、Macとその仲間を大切にしていきたい。 エーアンドエー(株)勤務。

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